お知らせ

KYOTO SCOPEからのお知らせです。

2022.11.09第12回オンライン・ケース勉強会を開催しました

2022年5月14日(土)にKYOTO SCOPE主催のオンライン・ケース勉強会を開催しました。

今回のテーマは「依存症」です。モデルケース「違法薬物中毒で入院した19歳」をもとに、依存症回復施設のカウンセラーやスタッフ、地域訪問医療を行われている精神科医の皆様にお話をお聞きしました。

本人の抱える問題やトラウマが何なのかをきちんと知ることによって、どこが中心となって支援していくのかを支援者全体で考えることが望ましいとのことでした。退院や退所で関係が切れるのではなく、病院や施設との関わりを長く持ち続けることができれば、支援者も含めてお互いにいつも誰かとつながっていると感じられて心の支えになります。支援側それぞれの強みもより発揮されるように思いました。

また依存症からの回復は一直線ではないこと、負の環境から一気に移行するのではなく、新しい環境と行ったり来たりしながらなじんでいく過程を長い目で見守っていくことが大切だと伺いました。

困難な背景を持つ10代の方がようやく確立したアイデンティティを薬物やアルコールは良くないものと決めつけて切り離そうとするのではなく、それ以外にも楽しいことや居場所があることを伝えることが大事だと教わりました。その受け皿が社会に不足しているのではないかというご指摘もありました。支援者側の思い込みについても考えさせられました。

当事者本人が司令塔となってそこに支援者が関わっていくという考え方を忘れずにいたいと思います。支援者としても地域に暮らす者としても、理解し共存してお互いに支え合う存在になりたいと思いました。

KYOTO SCOPEは京都府下のソーシャルワークを支援するプラットフォームです。今後も定期的な勉強会の開催を予定しております。勉強会の内容を受け、モデルケースもブラッシュアップしてまいります。次回勉強会の開催などをメールマガジン(ページ下部からご登録いただけます)とこちらのWEBサイトでお知らせいたします。京都や各地の支援者の皆様のご参加を心よりお待ちしています。

文責:中江奈津子

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